
敬語の一覧です。「言う」「行く」「食べる」など、よく使う35の動詞の尊敬語・謙譲語・丁寧語を表にまとめました。文化審議会の「敬語の指針」を基本に、複数の資料で確かめています。例文と、よくあるまちがいものせています。印刷できる一覧PDFも無料・登録不要でダウンロードできます。
目次
敬語一覧表(尊敬語・謙譲語・丁寧語)
| ふつうの言い方 | 尊敬語 | 謙譲語 | 丁寧語 |
|---|---|---|---|
| 言う | おっしゃる、言われる | 申し上げる、申す | 言います |
| 行く | いらっしゃる、おいでになる、行かれる | 伺う、参る | 行きます |
| 来る | いらっしゃる、おいでになる、お見えになる、お越しになる、来られる | 参る、伺う | 来ます |
| いる | いらっしゃる、おいでになる | おる | います |
| する | なさる、される | いたす | します |
| 食べる | 召し上がる | いただく、頂戴する | 食べます |
| 飲む | 召し上がる | いただく、頂戴する | 飲みます |
| 見る | ご覧になる | 拝見する | 見ます |
| 聞く | お聞きになる | 伺う、拝聴する、承る | 聞きます |
| 知る | ご存じだ | 存じ上げる、存じる | 知っています |
| 思う | お思いになる、思われる | 存じる | 思います |
| 会う | お会いになる、会われる | お目にかかる、お会いする | 会います |
| もらう | お受け取りになる | いただく、頂戴する | もらいます |
| あげる | − | 差し上げる | あげます |
| くれる | くださる | − | くれます |
| 読む | お読みになる、読まれる | 拝読する | 読みます |
| 書く | お書きになる、書かれる | − | 書きます |
| 着る | お召しになる | − | 着ます |
| 寝る | お休みになる | − | 寝ます |
| 座る | お掛けになる、お座りになる | − | 座ります |
| 帰る | お帰りになる、帰られる | 失礼する、おいとまする | 帰ります |
| 待つ | お待ちになる | お待ちする | 待ちます |
| 買う | お求めになる、お買いになる | − | 買います |
| 借りる | お借りになる | 拝借する、お借りする | 借ります |
| 訪ねる | お訪ねになる | 伺う、お邪魔する、参上する | 訪ねます |
| 尋ねる | お尋ねになる | 伺う、お尋ねする | 尋ねます |
| 伝える | お伝えになる | お伝えする、申し伝える | 伝えます |
| 見せる | お見せになる | お目にかける、ご覧に入れる、お見せする | 見せます |
| わかる | おわかりになる | 承知する、かしこまる | わかります |
| 持つ | お持ちになる | お持ちする | 持ちます |
| 届ける | お届けになる | お届けする | 届けます |
| 案内する | ご案内になる、ご案内なさる | ご案内する | 案内します |
| 受け取る | お受け取りになる | 拝受する、頂戴する | 受け取ります |
| 引き受ける | お引き受けになる | 承る、お引き受けする | 引き受けます |
| 死ぬ | お亡くなりになる、亡くなられる | − | 死にます |
「−」は、定まった言い方が資料で確かめられなかったものです。無理に敬語の形にせず、言い方を変えましょう。
尊敬語・謙譲語・丁寧語のちがい
| 種類 | 使い方 | 例 |
|---|---|---|
| 尊敬語 | 相手や目上の人の動作を、高めて言う | 先生がおっしゃる |
| 謙譲語 | 自分の動作をへりくだって言い、相手を立てる | 私が申し上げる |
| 丁寧語 | 「です」「ます」で、話す相手にていねいに言う | 私が言います |
迷ったら、「だれの動作か」を考えます。相手の動作なら尊敬語、自分の動作なら謙譲語です。
「敬語の指針」では、さらにくわしく5種類に分けています。謙譲語を「伺う」のような謙譲語Ⅰと「参る」のような謙譲語Ⅱ(丁重語)に分け、「です・ます」の丁寧語と「お酒」のような美化語を分けたものです。
敬語の例文
| ふつうの言い方 | 尊敬語の例文 | 謙譲語の例文 |
|---|---|---|
| 言う | 先生が明日は休みだとおっしゃいました。 | 部長には私から申し上げます。 |
| 行く | 部長は明日、大阪へいらっしゃいます。 | 明日の午後、御社へ伺います。 |
| 来る | お客様が三時にお見えになります。 | 明日もこちらへ参ります。 |
| いる | 社長は今、会議室にいらっしゃいます。 | 私は夕方まで社内におります。 |
| する | 週末は何をなさいますか。 | 資料の準備は私がいたします。 |
| 食べる | どうぞ温かいうちに召し上がってください。 | ありがたくいただきます。 |
| 飲む | コーヒーを召し上がりますか。 | お茶を一杯いただきます。 |
| 見る | 先生は昨日の映画をご覧になりましたか。 | お手紙を拝見しました。 |
| 聞く | その話はどなたからお聞きになりましたか。 | 先生のお話を伺いました。 |
| 知る | 部長は田中さんをご存じですか。 | お名前は存じ上げております。 |
| 思う | 先生はどのようにお思いになりますか。 | 大変光栄に存じます。 |
| 会う | 社長は今日、どなたとお会いになりますか。 | 来週、部長にお目にかかります。 |
| もらう | 先生は賞状をお受け取りになりました。 | 先生から本をいただきました。 |
| あげる | − | お客様に記念品を差し上げます。 |
| くれる | 先生が辞書をくださいました。 | − |
| 読む | 社長は毎朝、新聞をお読みになります。 | 先生のご著書を拝読しました。 |
| 書く | この本は先生がお書きになりました。 | − |
| 着る | 奥様は着物をお召しになっています。 | − |
| 寝る | 昨夜は何時にお休みになりましたか。 | − |
| 座る | どうぞこちらにお掛けになってください。 | − |
| 帰る | 部長はもうお帰りになりました。 | お先に失礼します。 |
| 待つ | お客様がロビーでお待ちになっています。 | ご連絡をお待ちしております。 |
| 買う | この品はどちらでお求めになりましたか。 | − |
| 借りる | 先生は図書館で本をお借りになりました。 | ペンを拝借してもよろしいですか。 |
| 訪ねる | 先生は恩師のお宅をお訪ねになりました。 | 明日、ご自宅へ伺います。 |
| 尋ねる | 詳しくは担当者にお尋ねになってください。 | 一つ伺ってもよろしいですか。 |
| 伝える | 部長にはもうお伝えになりましたか。 | 担当の者に申し伝えます。 |
| 見せる | 先生は写真をお見せになりました。 | 新しい試作品をお目にかけます。 |
| わかる | この説明でおわかりになりますか。 | ご依頼の件、承知しました。 |
| 持つ | そのファイルは課長がお持ちになりますか。 | お荷物をお持ちします。 |
| 届ける | 先生が直接お届けになりました。 | 明日、書類をお届けします。 |
| 案内する | 館長が自らご案内なさいます。 | 会場までご案内します。 |
| 受け取る | 記念品はこちらでお受け取りになれます。 | お手紙を拝受しました。 |
| 引き受ける | 先生が講演をお引き受けになりました。 | ご注文を承りました。 |
| 死ぬ | 恩師が昨年お亡くなりになりました。 | − |
敬語のよくあるまちがい
| まちがいの例 | 正しい言い方 | 理由 |
|---|---|---|
| お読みになられる | お読みになる | 「お読みになる」に尊敬の「れる」を重ねた二重敬語。指針が例に挙げ、一般に適切ではないとする。 |
| ご覧になられる | ご覧になる | 「ご覧になる」に尊敬の「れる」を重ねた二重敬語。 |
| お帰りになられる | お帰りになる | 「お帰りになる」に尊敬の「れる」を重ねた二重敬語。 |
| お見えになられる | お見えになる | 「お見えになる」自体が定着した二重敬語で、さらに「れる」を重ねた形。 |
| ご乗車できません | ご乗車になれません、ご乗車いただけません | 「お(ご)…できる」は謙譲語Ⅰの可能形で、相手の行為には使えない。 |
| 全問正しくお答えできたら | 全問正しくお答えになれたら | 「お(ご)…できる」は謙譲語Ⅰの可能形。相手の行為には尊敬語の可能形を使う。 |
| (客に)担当者に伺ってください | 担当者にお聞きください、担当者にお尋ねください | 「伺う」は謙譲語Ⅰで、客の行為に使うと担当者側を立てることになる。 |
| (課長が持つかを尋ねて)お持ちしますか | お持ちになりますか | 「お持ちする」は謙譲語Ⅰで、相手の行為には使えない。 |
| 先生は来週海外へ参ります | 先生は来週海外へいらっしゃいます | 「参る」は謙譲語Ⅱで、基本的に自分側の行為に使う。立てるべき人物の行為には不適切。 |
| (他人に)父は来週海外へいらっしゃいます | 父は来週海外へ行きます | 尊敬語で自分の身内を立ててしまう。自分側は立てないのが原則。 |
| 先生が指導していただいた | 先生に指導していただいた、先生が指導してくださった | 「いただく」は「もらう」意味なので受ける側が主語になる。「先生が」とすると先生が別の人の指導を受けた意味になる。 |
| (上司に)ご苦労様でした | お疲れ様でございました、ありがとうございました | 「ご苦労様」はねぎらいの表現で上位者から下位者に向かうため、目上には用いない方が良い。 |
資料によって判断が分かれる言い方
次の言い方は、まちがいと決めつけられません。改まった場面では、「確実な言い方」を選ぶと安心です。
| 言い方 | 確実な言い方 | 説明 |
|---|---|---|
| おっしゃられる | おっしゃる | 「おっしゃる」に「れる」を重ねた二重敬語として、誤りとする資料が多い形です。使う人も多く、必ずしも誤りとは言い切れないとする資料もあります。「おっしゃる」と言えば確実です。 |
| お召し上がりになる | 召し上がる(「お召し上がりになる」も可) | 「敬語の指針」は習慣として定着した二重敬語の例に挙げています。誤りとする資料もあるので、「召し上がる」と言えば確実です。 |
| お伺いする・お伺いいたす | 伺う(「お伺いする」も可) | 「敬語の指針」は「お伺いする」を定着した二重敬語の例に挙げています。「お伺いいたします」を誤りとする資料もあるので、「伺います」と言えば確実です。 |
| 拝見させていただきます | 拝見します | 誤りの例に挙げる資料が多い形です。「敬語の指針」に個別の記載はなく、「させていただく」は相手の許可や恩恵があるかで適否が変わると説明しています。「拝見します」と言えば確実です。 |
| (客に)ご利用されますか | ご利用になりますか、利用なさいますか | 「敬語の指針」は、尊敬語としてあり得る見方と、適切ではないとする考え方の両方を説明しています。「ご利用になりますか」と言えば確実です。 |
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よくある質問
身内のことを外の人に話すときは?
自分の家族や同じ会社の人の動作には、外の人に向かって尊敬語を使わないのが原則です。「父はいらっしゃいます」ではなく「父はおります」と言います。
参考にした資料は?
文化審議会答申「敬語の指針」(2007年)を基本に、辞書や就職・ビジネス系の解説記事で確かめました。例文はこのサイトで作ったものです。「敬語の指針」にのっていない語は、ほかの資料によっています。
商用利用できる?
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