
Jw_cad(JWW)は建築向けのイメージが強いですが、2次元の汎用CADなので機械部品の図面(機械製図)も描けます。ポイントは、線の太さ・線種の使い分けを線色に割り当てることと、直径(φ)・半径(R)・面取り(C)などの寸法記号、表面性状や公差の記入です。公差や加工記号は、Jw_cadに付属する[線記号変形]のデータにも例が入っています。このページでは、Jw_cadで機械図面を描くときの設定と描き方の要点をまとめます。
線の使い分けを決める
機械製図では、線の太さと種類で意味を分けます(JIS B 0001 機械製図の考え方)。Jw_cadでは、印刷時の線の太さを線色ごとに設定するので、先に「どの線をどの線色・線種で描くか」を決めておきます。
| 線の用途 | 線の種類 | Jw_cadでの割り当て例 |
|---|---|---|
| 外形線(見える形) | 太い実線 | 太く印刷する線色+実線(線種1) |
| かくれ線(見えない形) | 細い破線 | 細い線色+点線 |
| 中心線 | 細い一点鎖線 | 細い線色+一点鎖線 |
| 寸法線・寸法補助線・引出線 | 細い実線 | 細い線色+実線 |
| ハッチング(断面) | 細い実線 | 細い線色+実線 |
線色ごとの印刷の太さは[設定]→[基本設定]の[色・画面]タブで設定します(線の太さを変えて印刷する方法)。点線や鎖線の間隔は線種パターンの設定で調整できます。
部品図を描く流れ
- 用紙と縮尺を決める:部品の大きさに合わせて用紙サイズと縮尺を設定します(用紙・縮尺の設定まとめ)。
- 中心線を引く:軸や穴の中心になる線を先に引き、正面図・側面図の位置を合わせます(中心線コマンドまとめ)。
- 外形を描く:中心線から[複線]で寸法どおりの位置に線を作り、[コーナー処理][伸縮]で形を整えます。
- 穴・円弧・面取り:[円弧]で穴、[面取]で角面・丸面を描きます(面取コマンドまとめ)。
- かくれ線・断面:見えない部分を点線で描き、断面にハッチングを入れます。
- 寸法・記号・注記:寸法、公差、表面性状、材質・個数などの注記と表題欄を入れます。

直径・半径・面取りの寸法を入れる
- 直径(φ)・半径(R):[寸法]コマンドのコントロールバー[直径][半径]で円を指示すると、記号付きの寸法が記入されます。φやRを数値の前に付けるか後ろに付けるかなどは、[寸法]の[設定](寸法設定)で決められます(公式ヘルプより)。
- 軸の直径を側面から示す:円が見えない方向の図で直径を示すときは、長さの寸法を記入したあと、[寸法値]の変更で数値の前に「φ」を付けます。
- 面取り:45°の面取りは「C1」「C2」のように記入するのが一般的です。引出線を引いて文字で記入します。
寸法の基本操作は寸法の入れ方まとめをご覧ください。
公差・表面性状(加工記号)を入れる
Jw_cadに付属する[線記号変形]の「設備2」グループには、公差例・公差入力例・仕上記号例・加工記号例が入っています。「建築2」グループには溶接記号(I型・V型・レ型・すみ肉)もあります。
- メニュー[その他]→[線記号変形]を選び、該当するグループの記号をダブルクリックします。
- ステータスバーの指示に従って、記号の位置を指示し、文字の入力が求められたら公差の値などを入力します。
付属データは「例」なので、図面の規格や社内ルールに合わせて文字を書き換えてください。詳しくは線記号変形の使い方と付属データ一覧をご覧ください。上付き・下付きの小さな文字(公差の上下の値など)は上付き文字・下付き文字の書き方も参考になります。
断面・破断線を描く
- 断面のハッチング:[ハッチ]コマンドの1線ハッチで、角度45°・適当なピッチの細い実線を入れます(ハッチコマンドまとめ)。穴の部分は、内側の閉じた図形として一緒に選ぶと中抜けになります。
- 破断線:長い軸を途中で省略するときは、[連続線]の手書線や曲線で破断線を描きます。付属の[線記号変形]には「円筒破断線」もあります。
よくある質問
歯車の歯形は描けますか?
Jw_cadの[曲線]コマンドでは、インボリュート曲線やサイクロイド曲線を作図できます(インボリュート曲線を作図する方法、サイクロイド曲線を作図する方法)。
3Dで形を確認したい
Jw_cadは2次元CADです。立体の確認には[2.5D]のアイソメ図などが使えますが、機械設計で立体モデルを作るなら3D CADの利用を検討してください。
DXFで取引先に渡したい
Jw_cadの図面はDXF形式で保存して渡せます。線種や文字の見え方は相手のCADで変わることがあるので、PDFも一緒に渡すと確実です(JWWとDWGを変換する方法)。